電子顕微鏡のページ

FE-SEMでできること

組織観察

試料の粒径、形状、分布状態、膜厚等をナノスケールで明らかにできます。また、取得画像を利用して粒径分布や構成物の存在割合等を調べることもできます(これらの解析作業の委託サービスはおこなっておりませんが、解析方法のご説明は致します)。

低加速電圧モードを利用することにより、電子線ダメージに弱い試料も観察・分析できます。また、ACD(アンチコンタミネーションデバイス:液体窒素を使って試料周辺を高真空に保つ装置)と低加速電圧モードを併用することで試料への加熱を最低限に抑えられます。

化学組成分析

付属のEDSを用いて、化学組成分析ができます。汎用SEMのEDSと比べるとFE-SEM付属のものはよりピンポイントで分析できます。

EDSは、電子線を試料に照射した際に試料から発生する特性X線のエネルギーによって分析点を構成する元素を特定しています。この特性X線の発生領域が、照射される電子線のビーム径に依存しているため、より細い電子線を生み出せるFE-SEMの方が汎用SEMよりもピンポイントで組成分析が可能です。本センターの装置だと、特性X線の発生領域は直径300-500 nm程度です。

単純に分析点の構成元素を知るだけではなく、定量分析も可能です。但し、定量分析を行うには標準試料が必要です(センターでは標準試料は用意しておりません)。どういった試料が必要なのかは説明させて頂きます。ご興味のある方はどうぞご連絡下さい。